ウィンメルブックとは
What is Wimmelbook?
新しい絵本体験の世界へ
ウィンメルブックは、ドイツ語圏で生まれ、長年愛され続けている革新的な絵本ジャンルです。「Wimmeln(ヴィメルン)」というドイツ語は、「たくさんの人やものが生き生きと動きまわる様子」を指します。その名の通り、ページを開くと、様々な人々や生き物たちがそれぞれの物語を紡ぎながら生活を送る様子が、細部まで丁寧に描かれています。物語を説明する文章はありません。
■サイレントブックとの違い
サイレントブック(文字のない絵本)が、文字を使わずに一つのストーリーを静かに紡いでいくのに対し、ウィンメルブックは同じページの中に複数の物語が同時に存在するという特徴があります。
ウィンメルブックならではの特徴
-
一つの場面に複数のストーリーが同時進行
-
読み手が自由に物語を見つけ出せる
-
時間の流れや空間の広がりを表現
-
何度読んでも新しい発見がある
-
対話を通じた読み聞かせに最適
■対話を育む
-
「これは何かな?」「どうしてだろう?」という問いかけが自然に生まれる
-
子どもが自分で発見した物語を語ることができる
-
想像力を働かせて場面の前後を推測できる
-
それぞれの登場人物の気持ちを考える機会がある
-
子どもの観察力と表現力を自然に引き出せる
ダイアロジックリーディングとの相性
ウィンメルブックは、子どもと大人が対話しながら読み進める「ダイアロジックリーディング(対話型読み聞かせ)」に最適な絵本です。
■教育的価値
ウィンメルブックを通じた読み聞かせは、以下のような教育的効果が期待できます:
認知発達の促進
-
細部の観察力の向上
-
空間認識能力の発達
-
記憶力の向上
言語能力の発達
-
語彙力の増加
-
表現力の向上
-
会話力の発達
-
ストーリーテリング能力の育成
社会性の発達
-
他者の視点の理解
-
共感力の向上
-
コミュニケーション能力の発達
-
社会規範の自然な理解
■成長とともに広がる楽しみ方
ウィンメルブックの特徴は、子どもの成長に合わせて楽しみ方が変化していくことです。
-
2-3歳: 好きなものを見つける楽しさ
-
3-4歳: 場面のつながりを理解する
-
4-5歳: 自分で物語を作り出す
-
5歳以上: より複雑なストーリーを想像する
このように、ウィンメルブックは、単なる絵本を超えた、豊かな学びと発見の場を提供します。子どもたちの知的好奇心を刺激し、創造力を育む、新しい世代の教育ツールとして、その価値は国際的に認められています。
